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揺るぎないミッションが夢を実現に導くことを証明した【「社会を変える」を仕事にする】

社会起業家、という言葉をご存知でしょうか?

 

社会起業家とは「事業を通じて社会問題の改善を図るために起業する人。」を指します。
コトバンクより

 

【「社会を変える」を仕事にする】はそのサブタイトル【社会起業家という生き方】を選び、「日本の役に立ちたい」という想いから自分のミッションを見つけ、実現する為の奮闘を描いた自叙伝です。

 

「社会を変える」を仕事にする: 社会起業家という生き方 (ちくま文庫)

「社会を変える」を仕事にする: 社会起業家という生き方 (ちくま文庫)

 

 

・・・と書くと、簡単に終わっちゃいますが。

読みやすい軽い文体とは裏腹に、悩んだ課程や次々におこる難題が目白押しにかかれています。

 

自分のミッションを見つけ・・・なんて、あっさり書いたけれど、そもそもミッションなんてそう簡単に見つかるはずもないんです。

 

でも、自分がどうしたいのか、過去の経験などを掘り起こして「これ」というものを見つけていく課程は、『自分探しの迷路』にはまってしまった人や、今まで自分のミッションなんて考えたこともなかった人にも、十分参考になる内容だと思います。

 

誰もやっていなかったことをやっていくと、様々な理不尽な出来事にも数々ぶち当たるのが、本の後半部分。

・先行して活動していても持ち出し状態のところからは、やっかまれる。
・難題を乗り越えて事業として動き始め認知され始めると、国が政策としてその仕組みをパクっていく。
・自治体行政マンの理解は進まず、ツルの一声で方向転換せざるを得ない事態もあり。

 

・・・とまあ、枚挙に暇がない(゚д゚lll)

 

こう書くと、暗い話か?と誤解を招きそうだが、悪い話ばかりではない。

 

行動すればするほど、想いが広がれば広がるほど、共感し協力する人が現れてくる。
世の中捨てたものじゃないよ、とホッとするのも後半にちりばめられているので、ご安心を(*^^*)


「問題を訴え、その問題を聞いた人が誰かに話し、話を聞いた誰かが共感して何とかしようと頭をひねり、その結果、制度やルールが変わっていく。」


私たちの多くは、著者と同じように社会的起業家として行動できないかもしれない。


いや、行動できない人の方が多いと思う。

 

だからこそ、誰かの想いや問題を耳にしたら、少しだけできる範囲での協力をしてみてはどうだろう。
その小さな協力や繋がりが、社会的起業家のミッション実現のチカラになり「社会を変えていく」と思うと、なんだかわくわくしてこない?


***


著者が立ち上げたのは、お子さまの安心安全を第一に考える病児保育のフローレンス│東京・神奈川・千葉・埼玉の病児ベビーシッター

 この本が出版された2011年当時はどのくらいの規模で事業を行われていたのかは分からないが、現在は大学生の新卒採用を行い900人近い人たちが関わり事業が展開されている。